UCCHAN-BLOG

株式会社enmono技術担当取締役で自社製品開発講座「zenschool」やってる人。モノづくりと禅に関係性がありそうと言うような感性をお持ちの方とは仲良くできるかもしれないです。論理的ではないと忌避感をお持ちの方とは話が噛み合わない気がします 笑

下町ロケット

下町ロケット

一気に読み終えました。
身近な製造業界隈のお話しなので、臨場感を持って読み進めることができました
ハッピーエンドということもあり、読後はすっきりさっぱりです。
でも一晩明けて、色々と考えさせられることも多々ありました。
結局登場する会社は全て、下請けなのかな、と。
帝国重工でさえ、ロケットに衛星などを積んで研究してくれるクライアントに対して、提案営業をかけなければならないのだなと思います。
そのクライアントですら、莫大な予算をかけて、衛星を打ち上げる研究テーマといったものが、国を介して国民にある程度の承認を得なければならない。
ステークホルダーが膨大にあるのかなと。


このように複雑になってくると、ひとつの企業のひとつの技術が、それだけで価値があるということはなく、この膨大なステークホルダーに訴えかける壮大なストーリー(大風呂敷)に乗っかる必要があります。


ロケットが不要になる時代がもしかしたら来るかもしれないし、どうするか。


そういう意味で、コア技術を持つ佃さんは、応用範囲として人工心臓の弁ということに可能性を見出して話しが終わっています。


コンテンツを生み出せるところしか、この壮大な大風呂敷に乗っかれないと悲観的になるのではなく、誰にでも可能性がある時代、になってきてるのかなという気がします。


利権で守られた世界が徐々に崩壊し、小さくてもコアな技術を持つところが、ストーリーに食い込めるような時代になってきているのだと思います。
逆に、コアなものを持つ、そのコアが何なのか、しっかりと自己を評価してあげないと、絡めません。
他人の評価をあてにするのではなく、自分で自分を評価し、自分を知って貰う必要があります。


「何のために仕事をしているのか?」


これが、自己評価の始まりです。
なぜを5回繰り返す、ですな。