UCCHAN-BLOG

株式会社enmono技術担当取締役で自社製品開発講座「zenschool」やってる人。モノづくりと禅に関係性がありそうと言うような感性をお持ちの方とは仲良くできるかもしれないです。論理的ではないと忌避感をお持ちの方とは話が噛み合わない気がします 笑

日経デザイン・エクスプレス 2008/6/18 Vol.306
先日の夜、帰宅途中にある公園を通っていたら、道いっぱいに広がるチョークの落書きを発見。どこかの子どもたちが描いたものらしく、はやりのキャラクターや花柄の模様、最近習ったばかりだと思われる漢字の羅列、描いた本人たちの理想とするクラスの席順などが、とりとめもなくびっしりと道を埋めていました。夜の照明に反射して一層力強く見えるチョークの線と、落書きの量と密度が圧倒的で、しばらくその場を動けませんでした。
1人の作家を取り上げる展覧会などが開催されると、その人の大量のラフスケッチや絵コンテなどを展示するコーナーをよく見かけます。作品が出来上がる前の混沌とした状態から、何かすさまじい熱量が発せられている気がして、心を動かされます。道ばたの子供たちの落書きにも、そんな圧倒的な量が発するクリエイティブの力を感じました。
「量は質を凌駕する」とは本誌下川編集長の口癖です。おかげで、毎月特集のために大変な量のネタを探して提案し、そこから企画に合うネタを厳選し、1人で相当なページ数を編集・執筆しなければなりません。ムダも多いですが、やはり捨てるネタが多いときほど中身が充実しますし、執筆するページ数が多いときほど文章に勢いが出るのが不思議です。もちろん限界はありますが…。
良いモノを作るためにはとにかく量をこなすこと。これを肝に銘じて、出来れば落書きをする子供たちのように、楽しく雑誌を作り続けていきたいものです。